
ご実家の相続や、土地の売買を考え始めたとき、初めて「土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)」という名前を耳にする方も多いのではないでしょうか。
「税理士や司法書士はなんとなく分かるけれど、一体何をしてくれる人なの?」 そう思われるのは、決して珍しいことではありません。普段の生活では、なかなか関わる機会が少ない専門職だからです。
今回は、私たちがどのような役割を持ち、皆様のどんなお悩みに寄り添えるのか、静かに紐解いていきたいと思います。
土地家屋調査士という資格を耳にしましたが、具体的にどんなことを依頼できる人なのでしょうか?
一言で言えば、「大切な土地や建物の“正しい輪郭”を調べ、国の記録(登記)に正しく反映させる専門家」です。
法律(土地家屋調査士法)では、国家資格として「不動産の表示に関する登記」や「土地・建物の調査・測量」を行う仕事と定められています。
少し硬い言葉ですね。噛み砕いてお伝えすると、私たちがしていることは大きく分けて次の3つです。
あなたの大切な土地が「どこからどこまでなのか」を、過去の古い資料や現地の状況から正しく紐解きます。お隣の方と一緒に立ち会いをして「ここが境目ですね」と確認し合い、目印となる「境界杭(きょうかいぐい)」を設置したり、面積を正確に測ったりします。
新しく家を建てたときや、古い建物を取り壊したとき、あるいは「畑だった場所を宅地にした」というとき、現地に赴いてその状態を正確に調査・確認します。建物の床面積を測ったり、土地が今どう使われているかを確かめるのも大切な仕事です。
①や②で調べた「正しい最新の情報」を、法務局(国)の記録(=登記簿)に登録する手続きを、あなたに代わって行います。たとえば、一つの土地を二つに分ける「分筆(ぶんぴつ)登記」や、土地の使い道を書き換える「地目変更(ちもくへんこう)登記」などがこれにあたります。
ここまで仕事の中身をお話ししてきましたが、私たちみらい測量グループが一番大切にしているのは、法律の手続きを淡々とこなすことではありません。
測量や登記は、あくまで「手段」です。
私たちは、上から手順を教える存在ではなく、「この土地をこれからどうしていきたいか」を隣に座って一緒に考えるパートナーでありたいと思っています。
ですので、「今すぐ測量しなければ!」と焦る必要はありません。ケースによっては、大がかりな確定測量をしなくても、まずは全体像をつかむ「仮測量」だけで、次に進むべき道が見えてくることもたくさんあります。
もし、手元にある土地やご実家のことで「何かしておいたほうがいいのかな?」と迷われたら、まずは手続きのことではなく、「その土地を、将来どうしていきたいか(残すのか、売るのか、分けるのか)」を、ご家族でゆっくり話してみることから始めてみてください。
目的が決まれば、今あわてて測量をするべきか、それとも今はまだ触らなくてよいのか、自然とパズルがはまるように整理されていきます。
「うちはどうなんだろう?」と頭がモヤモヤしたときは、いつでも気軽にお茶を飲みに来るような気持ちで、私たちにそのお話をお聞かせくださいね。一緒にゆっくり整理していきましょう。