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「うちの土地、境界の杭がどこにも見当たらないんです」
相続や売却を考え始めたとき、そんなご不安を抱えてご相談に来られる方は少なくありません。古い図面はあるけれど、現場を見てもコンクリートの塀や新しい物置が並んでいて、どこが境目なのかさっぱり分からない。そんな状況は、決して珍しいことではないのです。
先日お伺いした現場も、まさにそのような状況でした。
境界標が見つからないとき、私たちが大切にしている視点は以下の3つです。
古い図面や資料を、今の景色に重ねてみる
物理的に隠れてしまっている可能性を疑う
見つからないからといって、すぐに「隣人と揉める」わけではない
その現場では、お隣との間にブロック塀があり、さらにそのすぐ脇に物置が置かれていました。人が一人入るのがやっとの、わずか30センチほどの隙間です。
長年の泥や落ち葉が溜まり、一見すると何もなさそうな場所。しかし、古い図面から予測される位置を丁寧に掘り進めていくと……カチッという感触とともに、当時の境界標が姿を現しました。
「まさかこんな狭い場所に、まだ残っていたなんて」
ご依頼主様のホッとしたような表情が、とても印象的でした。たった一本の杭ですが、それが判明するだけで、土地の全体像がようやく形を持ち始めます。
こうしたケースで、私たちがおすすめしているのは「段階的な確認」です。
仮測量: まずは資料を元に「ありそうな場所」を特定し、今回のように現存する杭を探します。
現況測量: 杭が見つかったら、それを基に今の土地の広さを測ってみます。
最初から「隣地の方と立ち会って印を打ち直す(境界確定)」という大きな一歩を踏み出さなくても、まずは「今どうなっているか」を知るだけで、次にすべき判断(売却するのか、活用するのか)がぐっと楽になります。
境界標が見つからないのは、あなたが管理を怠ったからではありません。長い年月のなかで、塀ができたり、物置が置かれたりして、隠れてしまうのはよくあることなのです。
もし、ご実家の境界に不安を感じたら、まずは手元にある古い図面を眺めてみてください。そして、「自分では見つけられないな」と思ったら、私たちのような専門家を頼ってください。
私たちは、狭い隙間も、泥の下も、一緒に探しにいきます。 「次に何をすればいいか」を一緒に考えるために、まずは現状を知ることから始めてみませんか。
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